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座敷に戻ると、何人かの人間がダウンする中、菅原は、なお眠るユウコに肩を貸しながら、。
「お帰り」
目線だけこちらによこしてつぶやく。
「…ただいま」
俺は静かに菅原の横に座ると、やけくそに枝豆を口に放り込んでいった。
「修羅場はどうだった?」
菅原の声に、俺は苦笑して、
「…鏡と喋ってるみたいだったよ。何を喋っても、自分自身に言ってるみたいだった」
「鏡、か…。ルイス・キャロルって感じだな」
「ああ、『鏡の国の…』」
「『ヒロユキ』みたいなね」
俺は、ハハ、意味わかんねえ、と笑った。
「ひとみは?」
「帰ったよ」
「そうか」
「当分、飲み会は来ないかもな」
「頑張れよ。オールラウンドサークルの土方歳三くん」
「…今日は池田屋事件ってとこだな」
呟いて、俺はタバコに火を点けた。肺が侵されてゆくような感覚に眉を潜める。今の俺には、これくらいが丁度いい。これくらいが。




20100128






これを書いた当時は非・喫煙者だったのに今は喫煙者…。
舐める程度ですけど。
ちなみに私はマイルドセブン派です。マルボロのスーパーライトのメンソールとか好き。