←resemble6 resemble7 座敷に戻ると、何人かの人間がダウンする中、菅原は、なお眠るユウコに肩を貸しながら、。 「お帰り」 目線だけこちらによこしてつぶやく。 「…ただいま」 俺は静かに菅原の横に座ると、やけくそに枝豆を口に放り込んでいった。 「修羅場はどうだった?」 菅原の声に、俺は苦笑して、 「…鏡と喋ってるみたいだったよ。何を喋っても、自分自身に言ってるみたいだった」 「鏡、か…。ルイス・キャロルって感じだな」 「ああ、『鏡の国の…』」 「『ヒロユキ』みたいなね」 俺は、ハハ、意味わかんねえ、と笑った。 「ひとみは?」 「帰ったよ」 「そうか」 「当分、飲み会は来ないかもな」 「頑張れよ。オールラウンドサークルの土方歳三くん」 「…今日は池田屋事件ってとこだな」 呟いて、俺はタバコに火を点けた。肺が侵されてゆくような感覚に眉を潜める。今の俺には、これくらいが丁度いい。これくらいが。 20100128 これを書いた当時は非・喫煙者だったのに今は喫煙者…。 舐める程度ですけど。 ちなみに私はマイルドセブン派です。マルボロのスーパーライトのメンソールとか好き。 |